外国人が急増していく日本で賃貸管理はどうあるべきか?

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「国内の外国人数が過去最多に」

令和5年3月24日に出入国在留管理庁から発表された資料によると、在留外国人数は令和4年末時点で約307万人と過去最高を記録し、初めて300万人を超えました。

 

在留外国人が増え続ける背景として、少子高齢化による人口減少や、深刻な労働力不足の問題を解消しようと、政府が2019年に「出入国管理及び難民認定法」(以後、入管法)を改正したことにあります。

この2019年に行われた入管法の改正によって外国人労働者に対する新しい在留資格の創設が行われ、会社は外国人労働者を即戦力として受け入れることが可能となり、在留外国人が増え続ける1つの要因となっています。

 

この他にも新型コロナの水際対策として行ってきた入国制限を、徐々に緩和していることも外国人数が増え続ける要因になっていると考えられます。

コロナに対する意識が薄くなっているため、今後も在留外国人数が増え続けると予測される日本において、マンションやアパートなどの賃貸管理はどのように変化・対応していくべきなのでしょうか?

 

「外国人からの賃貸需要は増加」

オーナー様の中には外国人を入居させることに抵抗を感じられる方も多いのではないでしょうか?

事実、外国人からの賃貸需要は増加傾向にあるのに対して、外国人向け賃貸マンション・アパートなどの供給は追いついていないのが現状です。

そのため、今の日本において外国人の方が賃貸マンションやアパートを探すことは難しいとされています。

 

外国人の入居を拒否する理由として、外国人を入居させてしまうと「家賃をしっかり払ってくれないのではないだろうか?」、「生活習慣や文化の違いからトラブルが多く発生してしまうのではないだろうか?」など、トラブルとなる火種をできるだけ無くしたいというオーナー様の意向が多いようです。

 

しかし、外国人の入居者を受け入れることができれば、積極的に外国人入居者の受け入れをしているとアピールすることもできますし、他物件との差別化もできて、空室改善や早期入居に繋がることにも期待ができます。

 

人口が減少していく日本において賃貸市場は今後、多くの外国人入居者からの賃貸需要増加が見込まれているため、徐々に受け入れていくことも視野に入れなければならないのかもしれません。

 

「外国人であることを理由に入居を断られた」、「日本人の保証人がいないことを理由に入居を断られた」など、まだまだ外国人が日本で賃貸マンションやアパートなどを借りることは難しい状況ですが、こうした問題にどう取り組むべきなのかを考えてみましょう。

 

「外国人からの入居は受け入れるべきかどうか」

日本人の人口減少、外国人労働者の増加など、こうした時代の変化に対応していくためにも、今後は外国人入居者を受け入れていかなければならない可能性は十分あります。

 

しかも、オーナー様の中には外国人というだけで入居をお断りしている方もまだまだ多く、外国人の受け入れが可能となった物件は市場の競争率が低く、入居付はしやすくなると予測されます。

マンション投資などを行っているオーナー様であれば、空室率はできるだけ抑えたいと思うのが必然であり、外国人の入居者を受け入れるのには大きなメリットがあるのではないでしょうか。

 

「外国人から好まれる物件とは?」

外国人を受け入れするとしても、日本の方と同様に賃貸需要は調べておく必要があります。

どこの地域を好むのか?どういった設備があればいいのか?など、外国人をターゲットと仮定した場合における賃貸需要をみていきましょう。

 

・立地

物件の立地に関して、日本の方は駅近を好む傾向にありますが、外国人にとって駅が近いかどうかよりも「職場が近いこと」、「周辺環境が良いこと」の方が好まれるようです。

大手企業など外国人が多く働いている企業の周りであれば、それなりに賃貸需要は確保できるのではないかと予想できますし、周辺環境は住宅が密集している地域よりも、日本の自然が感じられる場所を好む方が多いようです。

 

また地域に関して、東京・大阪・京都などが人気になっているようですが、そこまで大差があるかと言われるとそうではありません。

地域は問わず、職場が近くて自然が感じられる場所であれば良いという考えになっているようです。

 

・設備

設備に関しては日本人と同様にインターネット無料が1位となっています。

また、外国ではエアコン以外の家具家電も付いていることが当たり前となっていますので、家具家電付きでない物件は外国人からすると疑問に思われてしまいます。

その辺は日本の賃貸はそういうものなのだと、しっかりと説明する必要があります。

 

上記のように、外国人をターゲットにするのであれば日本人が好む物件とは少し違った需要があることは理解しておかなければなりません。

その国の生活習慣、文化の違いによって賃貸需要は異なりますので、外国人をターゲットにする際は注意しましょう。

 

「まとめ」

今回は外国人数が増加していく日本において賃貸管理はどうあるべきか?についてご紹介しました。

 

人口減少が起きている日本において政府は外国人労働者を増やすため、コロナ規制を緩和したり、入管法を改正して在留資格を受けやすくするなど、様々な対策を行っています。

 

そうした日本において賃貸市場は今後、多くの外国人入居者からの賃貸需要増加が見込まれているため、いち早く受け入れることができれば積極的に外国人入居者の受け入れをしているとアピールすることもできますし、他物件との差別化もできて、空室改善や早期入居に繋がることに期待ができます

 

言葉や生活習慣、文化の違いこそありますが外国人の入居者を受け入れることでメリットもありますし、もちろんデメリットもあります。

それらを比較し検討していく中で、メリットの方が大きいと感じたのであれば外国人の入居者を是非、受け入れてあげて欲しいと思います。

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