賃貸経営においてペット可の条件は必須となるか?

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「2022年 現在のペット可物件の需要」

もちろんペットを飼いたいと思っている人には入居する際に必須の項目となりますが、現在の日本においてペット飼育の需要はどのくらいあるのでしょうか?

日本でペットを飼っている人の割合は2017年以降において減少傾向にありましたが、コロナ禍となってからは癒しを目的とした単身者のペット飼育率が上昇し、2020年・2021年ともに増加傾向となっています。

2022年のデータでは犬よりも猫の方がペットとして人気を集めており、近年では賃貸マンションでもペットが飼育できる環境が入居者からの需要として高くなりつつあります。

また、新築のマンションではペットを飼育できる環境が備え付けられているケースも多くみられます。

既存のマンションにおいても、ペットを飼育できる環境や飼い主が快適に過ごせるように内装をアレンジしたお部屋のご提案も多くなっているようです。

 

「ペット可物件のメリットとデメリット」

ペット可物件のメリット・デメリットを簡単にみていきましょう。

まずペット可の物件メリットは以下の3つが主に挙げられます。

 

1、入居率が高くなる

2、賃貸を高く設定する事ができる

3、長期入居に繋げることができる

 

そもそも、ペット可の物件はまだまだ供給数自体が多くないので、通常の物件と比べても入居率は高くなりやすい傾向にあります。

ペット可物件というのは探しても多くはないのでペットを飼いたい方からすれば希少性があり、賃貸の料金を相場よりも高く設定することができます。

 

ペットを飼育している人は、思っているほど新しく住む場所を見つけるのが簡単ではないのです。

飼育をしている人はペットを飼ってない人に比べるとペットが住む環境だったり、散歩コースだったりを考えながら自分が住む環境以外にも注目する点は多くあるので、物件選びのハードルが必然的に上がってしまうのです。

そしてペット可物件が少ないということは、転居先をみつけるのも難しいと分かります。

ペットを飼育した方は比較的に長期入居される方が多いので、その点はメリットとなります。

 

続いて、デメリットについては大きく2つ挙げられます。

 

1、部屋の現状回復費が多額になる可能性がある

2、所有物件を途中でペット可にする場合、既存入居者からクレームが発生する可能性がある

 

ペットを飼育すると壁や床の損傷、臭いなどの問題が発生する可能性があるため一概には言えませんが、通常の原状回復費に比べると高額になる可能性があります。

その際は契約書に「退去時に〇〇円をハウスクリーニング代としていただきます」と明記しておくことで後々になって問題となることは避けられます。

2つ目の所有物件を途中でペット可にしてしまう点についてですが、隣人からの臭いや鳴き声などで異臭や騒音トラブルに繋がる可能性もありますので、既存の入居者などに対しての対策は必要となります。

 

・デメリットに対する主な対策例

1、ペットを飼育する際のルールを作る

2、現状回復費に関する取り決めを作る

3、ペット飼育前提の設備環境を整える

 

やはりペットの飼育に関してはルールを作ることが必要となることが多くなります。

ペットの種類や大きさや、数や飼育方法などをあらかじめ決めておく事で、トラブルを回避しつつより良い環境を作っていかなければなりません。

また、追加で飼育するペットが増える場合には必ず申請をしてもらうことも大事となります。

 

契約時には退去のハウスクリーニング代などの費用に関しても、今後のトラブルにならないよう内容を確認して決めておきましょう。

契約時に説明・了承をとっておくことでトラブル回避に繋がりますので重要になります。

 

「マンション毎の管理規約を確認しよう」

マンションの規約には、そこに住んでいる居住者は原則従わなければなりません。

多種多様な考え方を持つ人が1つの建物に住むことになる分譲マンションでは、建物を共同利用するためのルール(規約)が定められています。

マンションの規約は多数決によって設定・変更することができますが、この要件に従って適正に変更された規約は、全ての居住者が従わなければならないのです。

 

※規約の変更は以下の多数決によって設定・変更が可能

「区分所有者及び議決権の各々4分の3以上の多数による決議、建物の区分所有者等に関する法律31条1項」

 

マンションの規約は多数決を持って自由に定めることができ、変更が適正な手続きを行なっていれば、既にペットを飼っている居住者がいたとしても、後からペット禁止と変更することも可能なわけです。

もしあなたがペット可の物件に住みたいと思うのであれば、こうしたマンション規約を入居する前にしっかりと確認するようにしましょう。

 

「まとめ」

集合住宅は、様々な意見を持った人たちの集まりです。

マンションの規約上ではペット可になっていても、そのルールを嫌がっている人も中にはいるかもしれません。

多数居住者の理解のもとで成り立っている部分でもありますので、最低限の決められたルールは守るように心掛けましょう。

 

コロナ禍の影響によって、ペットを飼育したいと思う人は2020年から年々、増加傾向にあります。

しかし、現在の日本においてペット可という条件は飼育したいと思う人もデータ上でみると少ないことから賃貸経営においては必須の条件とまではいかないでしょう。

ペット可の物件にはメリットもありますがデメリットも存在します。

それらを把握した上で実際にあなたがオーナーとなられる際には、ペット可の物件を購入するのか?はたまたペット不可の物件を購入するのか?様々な観点からの情報も踏まえた上で選んでいただきたいと思います。

 

現代は情報社会になっていますので、私自身もできる限り最新の知識を増やし続けていき、こうしたコラムを通じて皆様に一刻でも早くお伝えできるよう誠心誠意を込めて取り組んでいきたいと思います。

 

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