半導体の魅力と経済効果

アデリーライフがお送りする
マンション投資に失敗しない為の教科書

2024.06.29

こんにちは。アデリーライフ株式会社の斎藤です。

我々が普段生活に欠かせない、スマートフォンやパソコン、テレビ。

これらのものは毎年最新製品を、国内外の企業が開発、販売しています。

主にそのアップデート部分は製品の半導体と呼ばれる内部パーツであり半導体は多岐にわたる分野で我々を支えてくれています。

今回のコラムでは、この半導体の魅力と世に与える経済効果を解説していこうと思います。

 

 

 

そもそも半導体って?

半導体とはゴムなど電気を通さない絶縁体と電気をよく通す金属等の導体の両方の性質を持つ物質です。

半導体製品にはこれが必要であり、まず半導体は地球表面に二番目に多く含まれているケイ素(Si:シリコン)を用います。

そのため、資源が豊富にあることで多くの需要があっても資源に余裕があることが挙げられます。また、シリコンは加工のしやすさも半導体材料として人気の一つです。

 

 

どうやって作るの?

つくりたい回路を設計し、コンピュータでガラス版に回路パターンを書きます。その後、前工程でこれをシリコンウェーハに加工します。

このとき、完成製品の精度を向上させるため物質の純度をイレブンナイン(99.999999999%)にします。そうすることによって、集積回路等を用いる半導体素子の製造に適したものができます。その後、シリコンウェーハからチップを切り取り、作りたい部品に変える、パッケージングを行い最終検査の後、製品に組み込まれていきます(後工程)。

 

≪≪半導体の特徴はこの3つ≫≫

電気エネルギーを光に変換できること

この特徴を利用してレーザーやで有機ELとして用いられています。

その逆の光を電気エネルギーに変換できる

変換できることから、電池に活用されています。

電気の流れを制御できること

高速で電気信号の流れをオン・オフできることからデジタル素子に活用されています。

 

 

半導体は車への搭載やAI技術の分野で需要が進み、市場規模は2030年まで

に1兆ドル程に成長する見込みであるとSEMIジャパンは予想しています。

 

時価総額世界三位のNVIDIAが熱い!!

先ほども述べましたが、前工程でイレブンナイン(99.999999999%)

も重要ではありますが、後工程に力を入れることも同じくらい、

重要なことなのです。

アメリカ大手半導体メーカーのNVIDIA(エヌビディア)は近年、

最新のAI技術を駆使したデータ解析、画像処理で、3Dグラフィックスやゲーム業界の分野においてのグラフィックボード市場で顕著な貢献があります。NVIDIA は、Google、Amazonを超え、マイクロソフトアップルに次ぐ時価総額世界三位に位置しています。(2024年5月現在)

 

その秘訣とはズバリ!!

AI開発に不可欠なGPUの存在です。

GPUとは(Graphics Processing Unit)の略で、画像処理や、特定の計算を専門に行うプロセッサー(半導体チップ)のことです。

例えば、

波の動きによって光の反射を滑らかに動かすには画像のもととなる一つ一つの点の色を指定しなければなりませんが、その多くの画像処理を担うことができるのです。

元はGPU自体、気象シミュレーション、流体シミュレーション、構造シミュレーション等の計算機として使われ始めました。

しかし、その分野で活用している人たちがAIディープラーニングを加速させようと試みて使ってみたら性能がものすごく上がりました。

その結果、CPU(コンピュータの司令塔的存在)の計算指令をより加速させることができ、それにGPUが呼応することによって、互いに相乗効果が得られる仕組みになりました。

NVIDIAは単に高性能なGPUを開発するだけではありません!

どんなにハードウェアが良くても、それについていけるソフトウェアが

なければ宝の持ち腐れになってしまします。

そこで、同時にそれに対応するソフトの開発にも力を注いでいます。

また、ソフトはあらゆる産業に対しても提供をしていくことも強みになっていて、ゲーム業界へはハードウェアのGeForce RTXシリーズとソフトのGeForce Experienceを展開しています。

 

 

TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company

台湾の半導体製造大手「TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)」は、顧客の注文を受け半導体を生産するファウンドリ企業であり、ファウンドリ市場で世界トップシェア率を誇る企業です。

ここは、なんとNVIDIAも顧客にしています。

台湾、アメリカを中心に生産拠点があり7万人以上がそこで働いているそうです。

そのため、時価総額はトヨタ自動車(日本TOPの時価)をしのぐ規模でありアジア企業でトップなのだとか!

 

 

熊本の経済効果20兆円で半導体バブルかも?

熊本県の菊陽町に巨大工場1兆円余りを投資して建設され今年2月に開所式が行われました。現状特定の地域や国にのみ生産拠点を置いているため、有事が発生したときのリスクが高まってしまうので拠点を分散し、経済安全保障を確立するために日本が選ばれました。

約1700名(台湾駐在員400名ほど)が働く予定なので、

そのためバスロータリーの増築など多くの環境設備も行われました。

1000人を超える労働者が増えることにより、近隣の飲食店、サービス業の売り上げ等幅広く効果が出ることが期待されています。

九州経済調査協会によると工場建設のおかげで、2030年までの10年間で九州での経済波 及効果では20兆円ほどであり、熊本県内ではうち7兆円程と予想されています。

熊本県には200社を超える半導体関連企業が集積していて、中でもSONYや東京エレクトロンといった大手企業もあるため他社との争奪戦が繰り広げられそうですね。

また、TSMCは熊本に同規模の第二工場も建設しようと試みているため、さらなる経済効果が期待できそうだと注目を集めています。

 

 

まとめ

・半導体は生活必需品の多くに用いられており、市場規模は今後2030年まで高まる一方であると予想されている。

 

・NVIDIAが世界トップの時価総額を得ている秘訣は、グラフィックボード市場で最新のAI技術を駆使したデータ解析装置GPUの存在である。

最高品質のハードウェアをつくることは当たり前ではあるが、それを使いこなすためのソフトウェアの開発も同じく大切であるとNVIDIAは考えている。即ち、ハードウェアの進化にプラスαソフトウェアを加えていくこと。

 

・台湾半導体製造大手「TSMC」は顧客の注文を受け半導体を生産するファウンドリ企業であり、この市場で世界トップシェア率を誇る企業である。日本初、熊本に工場を建設し、これによって国内半導体の安定供給の構築は非常に重要である。

 

 

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